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レイノルズ投手・先発ローテ担う新戦力

 



 久しぶりに、チームに外国人のローテーション投手が誕生する。「涌井の後釜」と、伊原監督が位置付けて獲得したグレッグ・レイノルズだ。キャンプの早い段階から首脳陣の評価は上々。オープン戦初登板となった3月9日のロッテ戦(QVCマリン)では、5回3安打無失点と好投し、期待はさらに増している。

 201センチから投げ下ろす落差ある投球を1つの武器とする。加えて、真っすぐ、ツーシーム、カーブ、カットボール、チェンジアップなど、持ち球の多さも魅力だ。だが、何よりものストロングポイントはコントロールの良さだろう。カットボールとツーシームを主体にボールを動かすタイプだが、どちらも打者の左右に関係なく、両サイドにきっちりと投げ分けられる。キャンプからボールを受けてきたブルペン捕手も、「どの球種でも、どこのコースにも投げられて、ほぼ構えたところに来る」と制球力を絶賛する。「背も高くて角度がついてる上、ボールが動くという、日本人の打者はあまり見慣れていないボール。打ちにくいと思う」と評した。

 世界有数の超難関校スタンフォード大学出身という経歴からも分かるとおり、論理的で頭脳明晰。さらに野球に取り組む姿勢もまじめで、性格的にも好感の持てる選手だ。キャンプ中も、ブルペンでの投球が終わると、毎回必ず球を受けた捕手の元へ行き、自分の考えをしっかりと伝えた上で、現状のボールが日本のプロ野球で通用するか否かを確認するなど、時間をかけてコミュニケーションを図っていた。

 細かく考えることのできる思考力、確かな実力を持ち、明るくて勤勉。日本野球界で成功するための資質は十分にそろっている。開幕カードから大いに期待したい新戦力だ。
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