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堂林翔太内野手・早期復帰で打線の起爆剤に

 



 交流戦に入り、チームは失速気味。堂林翔太は歯がゆい思いで現状を受け止める。「早く実戦に出たい。ウズウズしています」。焦る気持ちを必死で抑え、慎重にリハビリを進めている。

 快進撃を続けるチームに衝撃が走ったのは5月9日だった。堂林が右手薬指骨折のため、出場選手登録を抹消された。前日8日ヤクルト戦(神宮)の9回、右前打を打った際に痛めていた。しびれが治まらず腫れも出たため、一夜明けた9日に広島市内の病院で診察を受け、「右手薬指中節骨基部骨折」と診断された。

 この時点で4週間は患部を固定し、プレー再開までに6、7週間かかる見込み。5月20日から6月下旬まで行われる交流戦での復帰は絶望となった。「悔しいです。こういう経験は初めてで、なんでこういうことになったのか自分でも分からない。打つだけでなく、守ることも自信を持ってやれていたのに……」。ゆがめた表情に悔しさがにじみ出た。

 昨季は8月20日の中日戦(岐阜)で死球を受け、左手中指骨折でシーズン終了。球団初のクライマックスシリーズ進出にも1人蚊帳の外だった。今季は骨折するまで28試合出場で打率.255、4本塁打、15打点。4月18日のDeNA戦(横浜)から「一番・三塁」に定着し、状態が上向いたタイミングでの負傷だった。

 5月11日から広島・廿日市市内の大野練習場でリハビリを開始。体幹強化やストレッチなどの地道な練習を続け、6月上旬の時点で5割ほどの力を入れた、両手を使ったティー打撃を再開している。交流戦で拙攻が続く打線に、堂林という起爆剤が投入される日が待ち遠しい。
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