今季から選手会長に就任するにあたって、
大島洋平は「有言実行」を前面に押し出すことを決意した。
「目標をハッキリと口にすることで、周囲にも伝わるわけですから。今年は獲得可能なタイトルはどんどん狙っていく。そういう意識でやっています」
2年前の盗塁王は、昨季には打率、盗塁数ともに急降下。ただ、その原因は昨オフに取り除いた。苦しめられてきた左ヒジの遊離軟骨を除去。それが今季の成績再上昇に直結している。
打率.333、90安打はリーグの2冠。16個の盗塁も1差の2位だ(6月17日現在)。獲得にこだわっているのは、この3部門プラスゴールデングラブ賞。中でも最優先は最多安打だと断言している。
「最終的には率と本数のどちらも、ですが。この時期に率のことを気にしても仕方ない。毎試合、安打数を上積みできれば、チームにもプラスになると思います。もちろん、選手会長になってもならなくても、優勝奪回というのは絶対の目標ですが」
その確実性ゆえに、谷繁兼任監督からは三番を任されたこともあるが、基本的には不動の一番だ。出塁し、二塁を盗んだ大島をかえす役目を担っている1人がルナ。首位打者の最大のライバルか……。内なる戦いが激しくなれば、それだけチームは活性化する。交流戦期間中に上位との差は詰まり、CS圏も見えている。「シーズンが終わるまで、休むつもりはありません。全試合出場は目標というか、ノルマだと思っています」。
頼れるリーダーが、レギュラーシーズン再開後も反攻を引っ張るはずだ。