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小林誠司捕手・一歩、一歩歩みを続ける

 



 絶対的存在の阿部がいるため、出場機会は多くない。7月3日現在で先発出場は7試合。ただ、日々、汗を流し、技術を蓄えている。ドラフト1位で入団した小林誠司は「もっともっと勉強しなといけない」と意欲的に語る。

 試合前は村田コーチの指導を受け、捕手としての基本動作を繰り返す。ワンバウンド捕球一つをとっても、いろいろなバリエーションで練習を行ってきた。「守備面の取り組み方がアマチュア時代と比べて、細かく、よりいろいろなことを考えながらやらないといけない」と小林も細心の注意を払っている。もちろん、捕手としてだけではなく、打ち込みの量も多い。試合中にはベンチにいても「いろいろな状況を把握しながら」と頭の中でさまざまなシミュレーションを行っている。

 首脳陣の評価は「実戦的」。3月10日のオープン戦で満塁本塁打を放って強烈な印象を残し、開幕一軍入りを果たした。シーズンに入っても、少ない出番で結果も残してきた。初先発をした4月6日の中日戦(東京ドーム)の試合後には、原監督が「慎之助がデビューした時よりも堂々としたキャッチャーぶりだった」と評価。同10日の広島戦では同学年の菅野とバッテリーを組み、持ち味の強肩で2度盗塁を刺した。5月7日のDeNA戦ではプロ初本塁打をマーク。それでも「自分はそういう(ホームラン)打者じゃない。状況とかを考えながらやっていきたい」と冷静さは失わなかった。

「(一軍に)帯同していることに感謝して、人にはできない経験をできている。考えることはまだ、まだ。頭を使っていきたい」。まだプロ人生は始まったばかり。一歩一歩、歩みを続ける。
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