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飯原誉士外野手・チームの勝利のために

 



 開幕からケガ人が続くチームの中でもっとも頭を悩ませたのは、6月14日に登録抹消となった主砲バレンティンの離脱だった。直前の9日には畠山も左太もも肉離れで登録を外れており、相次ぐ主軸の離脱に小川監督も頭を悩ませた。打線をどう組み立てるのか注目を集めた6月14日の日本ハム戦(札幌ドーム)で指揮官が出した答えは打線の組み替えではなく、四番バレンティンの代役に飯原誉士を起用したことだった。

 ここまで主に代打として出場していた背番号9は「四番ではなく、4番目に打つというつもりでいった。バレンティンの穴埋めではないけれど、どれだけチームに貢献できるか必死だった」との言葉どおり、5打数4安打と見事期待に応える結果を残した。

 彼が果たす役割は、打撃だけではない。ケガや好不調の波もあり、外野手が固定できずにいるチームの中で右翼、中堅、左翼とすべてのポジションで出場。スタメンに、途中出場にと目まぐるしく変わる役割も、見事にこなしている。練習では外野全ての守備位置でノックを受けるなど、準備には余念がない。「もちろん、レギュラーは取りたいです。でも、今の自分はそういう役割なので」とチームの勝利を第一に考え、精進に励む。

 打撃練習では杉村コーチと連日のティーバッティングを行い、「調子の波が少なくなった」と手応え。同コーチも「チームにとって心強い存在。常時試合に出ていないから準備が大変かもしれないけれど、ベテランだし、チームをまとめてほしい」とさらなる活躍に期待する。背番号9は「打撃だけではなく、守備でも走塁でも、ここぞという場面でいい結果を残したい」と意気込んだ。
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