あるいはこれが「最終判断」なのかもしれない。
来日2年目を迎えた
ダニエル・カブレラは、8月28日の
DeNA戦(ナゴヤドーム)に先発し、5回途中、5失点で降板した。味方の反撃で負け投手はまぬがれたものの、四球がらみで集中打を浴びる姿が首脳陣の印象を悪くしたのは確実で、翌29日には出場選手登録を抹消された。
「調子は悪くなかったんだが、しっかりと相手を抑えることができなかった」
今季は14試合に登板し、5勝7敗、防御率は4.09(9月4日現在)。6月から8月にかけては二軍暮らしが続いた。降格後に故障したために長引いたのもあるが、バント処理、クイックモーション、けん制球など日本で先発投手としてやっていくにはスキが多過ぎることが、低迷の大きな理由だろう。
「いつもやられる形が同じだからね。そのあたりが改善されないことには上では投げさせられないと思います」
友利投手コーチも、そうはっきりと口にした。昨季は6勝5敗ながら、後半戦に状態を上げたこと、クイックモーションの習得にも前向きな姿勢を見せたことが認められ、契約が延長された。203センチの長身から投げ下ろすストレートと変化球には、威力がある。ただ、球団が望んだほど欠点の改善は進まなかった。
「自分にやれることは、いつ、どんな試合でも自分のベストを尽くすということだけだ。それ以外のことは自分では決められない」
基本的には残留を希望している
カブレラだが、果たして球団がどんな結論を出すのか。新外国人の候補リストとの兼ね合いとなりそうだ。