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安藤優也投手・まだ負けるわけにはいかない

 



 黙々と、ひたすら投げる。プロ13年目の今シーズンもフル回転で期待に応えてきたのは安藤優也だ。貴重なリリーフとしての登板数は、呉昇桓、福原に次ぐもので困ったときは安藤のイメージが強かった。「自分は言われたところで投げて、そこで結果を出すしかない。マウンドに上がって、そこでゼロに抑えることだけを考える。それがチームの勝利につながると思っているから」

 毎年のようにチーム事情によってポジションが変わってきた。先発、リリーフ、セットアッパーとめまぐるしい配置転換は、いかに安藤への信頼度が高いかを表している。

 今年もスタンリッジ、久保の流出で先発不足が懸念された折、安藤にお鉢が回ってきた。最終的には福原、呉昇桓とのトリオの一角を担うことになって、その役割をこなしている。

 5月13日の広島戦(米子)ではプロ39人目の通算1000イニング登板を果たした。安藤は「これを目標にしてきたわけじゃない」とひたすらマウンドに上がり投げまくる。

 特に、若い新人・梅野とのバッテリーでも、自らが首を振って安藤がルーキーをリードする場面が目立つのもベテランならでは。技術的にも生命線の外角ストレートは年々磨きがかかる。

 昨季は自己最多58試合登板(4勝2敗)で27HPはリーグ3位、防御率2.28の安定感を示した。今シーズンもその数字に届くような働きでチームを支えてきた。

 シビアな場面でマウンドに立つベテラン右腕は「まだまだ負けるわけにはいかない」と勝負に撤していく。
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