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駿太外野手・攻守走でチームを救った若きホープ

 



 積極的な打撃と俊足を生かした抜群の守備力。2014年シーズンの駿太はプロ入り最高の輝きを放った。127試合に出場し打率.280、5本塁打、30打点。すべてでキャリアハイの数字を残したホープは「課題だった打撃で結果を残せたのは自信になった」と手応えを感じた。糸井、坂口ら強力な外野陣が名を連ねるチームでレギュラー定着とはならなかったが、56試合に先発出場。代打、代走、守備固めで途中出場するなどすべての役割を全うした。攻守走でチームを救った駿太に福良ヘッドコーチも「本来なら頭から(先発)出てもらう選手だけど今年は左の代打としても頑張ってくれた」と評価した。

 今年の経験が来季以降に必ず生きてくるはずだ。チームの最終戦となった10月14日のクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージ第3戦目でCS初の「一番・中堅」に大抜てき。メンドーサが投じた初球の内角直球を叩くと、打球は右翼ポールに直撃する初回初球先頭打者本塁打。「初球から一番速いボールに合わせてスイングすることを心掛けていた。とにかく先制することができて良かった」。直前の守りでは先頭の西川の放った中堅後方への大飛球をジャンプ一番で好捕し相手にチャンスを与えなかった。

 ライバルには負けない。同世代には日本人の右打者最多安打新記録を達成したヤクルト・山田がいる。「同学年の選手には負けたくない。良い刺激になっている。追いつけるように頑張ります」。今は大きく差をつけられてしまったが、21歳の持つポテンシャルは計り知れない。レギュラー獲りの足掛かりは終わった。来季は全試合で「一番・中堅」の座をつかむ。
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