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榎田大樹投手・カベを乗り越えかつての姿をもう一度

 



 立ちはだかったカベを乗り越えたい。榎田大樹にとって厳しいプロ4年目になった。本来ならポストシーズンのマウンドでフル回転しているはずだったが、小気味のいいピッチングが披露されることはなかった。

 大きな期待に応えることができなかった榎田は「いろいろ修正しながら取り組んでいる。自分自身が納得した形で一軍に上がらないといけないから」と復活を期すことを誓う。

 今シーズンは春先に左肩に違和感を生じて二軍行きとなった。24試合登板で2勝1敗、防御率7.01。ファームから再び一軍にカムバックしても勝てないゲームが続き、結果につながらなかった。

 2011年に社会人の東京ガスからドラフト1位で阪神入り。1年目から角度のついた真っすぐに、鋭いキレのスライダーでリリーフをこなした。11、12年はすべてリリーフとして貢献してきた。

 しかし、12年に左ヒジ遊離軟骨除去手術に踏み切った影響もあって、中継ぎ役から先発転向を果たしたのが潮目だった。先発ローテーション入りした13年は、巨人キラーぶりを発揮したが、16試合に登板して4勝9敗とふるわなかった。

 今シーズンも勝負どころの終盤に先発しても序盤に打ち込まれるケースが目立った。中西投手コーチも「現状は厳しいが来シーズンは戦力として奮起してほしい」と青写真を描く。

 違和感から復帰後も二軍戦でも立ち上がりに課題を残すマウンドが続いた。榎田は「そこを変えていきたい。1試合だけでなく、2、3試合継続して抑えること」とテーマを消化しながら区切りの5年目シーズンを見据える。
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