秋季キャンプから強力な援軍が合流した。新任の
落合英二一軍投手コーチだ。
中日では中継ぎエースとして活躍し、現役引退後は10年から3年間、韓国・サムスンで投手コーチを務めた理論派。今季の
ロッテはチーム防御率がリーグワーストの4.14だったが、投手陣の立て直しのキーマンであることは間違いない。
「素材がいい投手は多い。いかに力を引き出してあげられるか。チームが上位で戦うためには、投手陣をしっかり鍛えなけなければいけない。この1年で燃え尽きる覚悟でロッテに来ました」
指導力は折り紙付きだ。サムスンでは現
阪神・
呉昇桓らを指導しチームの投手力を韓国リーグでトップクラスにまで成長させた。同時期に韓国・斗山でコーチを務めていた伊東監督も「素晴らしいコーチ。(落合)英二が来てくれたことはかなり大きい」と高く評価している。また、「幕張の防波堤」こと
小林雅英氏を一軍ブルペン担当コーチに招へいし、落合&小林のコンビで秋季キャンプから熱い指導をスタートさせている。
アイデアも豊富で「落合流」の練習法を早くも実践している。そのひとつが「ブルペン紅白戦」だ。ブルペンで実戦を想定して2人の投手が投げ合い、失点が少なかった方が勝利となる。「ただ投げるだけでは意味がない。いかに問題意識を持ってやるかが大事」と落合コーチ。ブルペンでも毎日「課題」が出され、クリアするまでは次のステップに進めないという方法も取り入れている。伊東監督は
「こちらから指示をしなくても、アイデアを出してくれるので助かる」と話す。
5年ぶりの日本一に向けて、新コーチの手腕に注目だ。