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菅野智之投手・セ・リーグMVP獲得もレベルアップを約束

 



 チームトップの12勝を挙げた。リーグ3連覇を果たした巨人を引っ張り、投手陣の中心として存在感を見せた菅野智之は、プロ2年目でセ・リーグの最優秀選手(MVP)に輝いた。授賞式では王貞治氏からトロフィーを手渡され「偉大な方からお言葉やトロフィーをもらって、光栄なことと思いますし、うれしさも倍増しました」と頬を緩ませた。

 初めて開幕投手を務め、序盤から主に中5日で奮投。オフから速球に磨きをかけることをテーマとし、投球はスケールアップしたが、夏場を過ぎ、故障に悩まされる。右手中指のケガで約1カ月間、戦列を離れ、シーズン終盤には右ヒジに痛みを訴えて、再離脱。阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでは登板できず、チームは4連敗で日本シリーズ進出を逃した。その反省から「今年のようなことがないようにコンディションを整える」と来季を見据え、自らを律する。

「クオリティースタートという数字に関して、今年は80パーセント以上くらいなので、その数字は誇っていいのかなと思う」と言うように、安定感抜群の投球を見せたが、満足はしていない。1年目に比べ、イニングあたりの三振数が減り、四球数が増加したことを猛烈に反省。三振数増のために決め球のフォークボールの精度を高め、四球数減に向けては速球のさらなるレベルアップを図る。ストライクゾーンで勝負できる速球が向上すれば、ゾーン内で力勝負を挑むことができ、自然と四球が減ってくるという。

 12月に入り、早速、自主トレーニングのために渡米した。「体作りをメーンにやっていく」とストイックに自らを追い込むつもりだ。
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