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メッセンジャー投手・6年目もフル回転で

 



 助っ人右腕ランディ・メッセンジャーは早くも来シーズンの青写真を描いている。「もちろん開幕ピッチャーという気持ちも持っている」。抜群の安定感を示した自信から2年ぶり開幕投手をうかがっている。

 来日5年目は春先から好スタートを切った。4月29日対広島戦、5月11日対巨人戦、17日DeNA戦は、いずれも甲子園の登板で3戦連続の完封勝利をマーク。「特に巨人戦に勝てたのが大きかった」と自信をつかむきっかけになった。

 2年契約の1年目の今季は31試合に登板して13勝10敗、防御率3.20、226奪三振。先発ローテーションの軸としてフル回転した結果で、初の最多勝、2年連続奪三振王のタイトルを獲得した。

 メッセンジャーの投球内容は来日以来、年々、レベルが上がってきている。角度のついたストレート、カーブ、カットボール、ツーシーム、フォークを駆使するが、もっとも成長したのはそれを操る制球力だ。

「CS(クライマックスシリーズ)に勝ち抜くことができたので悪いシーズンではなかった。でも日本一を持って帰ることができなかったのは残念だった。来年の目標は日本シリーズで勝つことだ」

 ポストシーズンもCSファースト、ファイナルに勝って、ソフトバンクとの日本シリーズは2試合に先発し、計14回2/3で3失点という安定した内容で、その好投が評価されて敢闘賞を受賞した。

 特にシリーズ第5戦は、土壇場の8回に1点を失って、結局0対1で敗退し日本一を逃した。「最後は悔しい思いをしたから」。6年目もこの悔しさを糧にMVP級の働きをするつもりだ。
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