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大島洋平外野手・攻守走でチームをけん引

 



 大島洋平が選手会長に就任したのが昨秋。リーダーとして臨んだ初のシーズンの採点は、個人が「A」、チームは「C」といったところだろう。

「自分の数字については、だいたい良かったなって思っています。でも、チームが2年連続のBクラスですから素直には喜べませんよね」

 打率.318(リーグ4位)、186安打(同3位、球団最多タイ)とよく打ち、28盗塁(同2位)とよく走り、直接補殺7(外野手でリーグ最多)、ゴールデングラブ賞受賞とよく守った。昨季は左ヒジ痛に苦しんだが、オフに手術したことですべてのプレーに活力が戻ったようだ。

 選手会長として、積極的にファンサービスにも取り組んだ。そんな大島は、早くも来季の目標を明言している。打では200安打、そして走では40盗塁だ。

「スタートをよくすれば、もっと走れると思っています。いや、厳密にはスタートではなく帰塁を鍛えることです」

 今季の盗塁刺12はリーグワースト。成功率の低さは、帰塁が苦手なところにある。戻る自信がないゆえに、スタートがほんの一瞬遅れてしまうのだ。その課題を克服すべく、秋季キャンプでは長嶋外野守備走塁打撃コーチとともに、素早い帰塁技術の習得にかなりの時間を費やした。

 ポストシーズンでは思わぬ形でスポットライトも浴びた。落合GMが就任してから初めて、契約交渉では「NO」と言う選手となった。希望額と提示額の差は推定1600万円ある。仲間のためにやっていることではないが、みんなが注目している大島の銭闘。会長の今季はまだ終わっていない。
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