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森岡良介内野手・悔しさを糧に再起を誓う選手会長

 



 1985、86年(土橋正幸監督時代)以来となる2年連続最下位。ち密かつ大胆な野球スタイルで存在感を示し続けてきたヤクルトにとって、屈辱的な結果が残った。「スタートダッシュできず、前半で勝ち切れなかった。負け出すとズルズルいってしまうところもあって連敗が多く、連勝ができなかった」。今季から選手会長を務める森岡は、悔しさをかみしめる。

 低迷の理由は明白だ。リーグ最高のチーム打率.279を残した強力打線の一方で、チーム防御率4.62は12球団ワースト。投手陣に相次いで故障者が出た影響もあり、先発の勝ち星はベテラン・石川の10勝(10敗)が最高。リリーフ陣も不安定で、シーズンを通し『勝利の方程式』を作れなかった。

「守備のミスも多かった。投手が……と言われるけれど、野手にも落ち度がある。ミスをしても何とかカバーし合えるようなチームにしていきたい」。チーム失策数は97。森岡自身も11失策を記録しており、守備は松山秋季キャンプでも徹底してこなした課題だ。

 大きな存在だった宮本慎也氏が引退して迎えた今季。リーダー不在を不安視する向きもあったが、シーズン中には森岡や畠山、川端らが選手ミーティングを開き結束を呼びかける姿があった。来季はベテランの相川がFA移籍し、チームはさらに若手選手が多くなる。

「もっと話し合う機会を作ってもよかった。練習中でもダメなところはダメと言い合える環境を作っていきたい。自分もチームを鼓舞できるように、プレーでも態度でも示していきたいです」と森岡。真中新監督の船出となる2015年、悔しさを糧に必ずどん底からはい上がる。
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