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矢野謙次外野手・リハビリとレベルアップを同時進行

 



 納得できる成績を残すことができなかった。矢野謙次は「(14年は)1年間、一軍で力になることができなかった」と自らを責めた。12月22日に契約更改交渉に臨み、1200万円ダウンの年俸4800万円(推定)でサイン、その席で反省の弁を述べた。

 主に右の代打の切り札として、13年は90試合に出場。打率.289、22打点と圧倒的な存在感を見せた。それが、昨季は54試合の出場にとどまり、打率は.179。打点も3に終わり、本来の力を発揮できなかった。夏場以降は右ヒジに違和感を覚え、本人は言い訳をしないが、それも不振の原因の一つと考えられる。「ケガというか、故障があった」と表情を曇らせた。

 11月8日には痛みが消えない右ヒジのクリーニング手術を受けた。その後はジャイアンツ球場などで、焦らず、じっくりとリハビリを続けている。契約更改後には「順調に来ています。リハビリを第一に考えて、トレーニングと同時進行でやっていこうと思っている」と今後の調整を前向きに語っている。年明けはグアムでの阿部らとの自主トレーニングには参加せず、ジャイアンツ球場で調整を続ける。「日本を離れるのが怖かったので、リハビリを中心に考えさせていただいた」と説明した。

 プレシーズン中にリミットを設けず、開幕には思い切りプレーできるように、と復帰への青写真を描くが、ベテランゆえに状態を見ながらのリハビリを続けていく。「細心の注意を払いながらやっていきたい」と表情を引き締めた。

 金城らが新たに加わり、外野陣の層はまた厚くなった。競争は厳しいが、矢野は「心技体を向上させ、力をいつでも発揮できるようにしたい」と誓った。
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