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松田宣浩内野手・五番、フルイニング出場、100打点

 



 チームリーダーとしての自信を得た。昨年10月、日本シリーズ前に福岡市内の焼き肉店で行われた決起集会。秋山幸二前監督の言葉は、松田宣浩選手会長の胸へと深く刻まれた。「オマエには言うことはない。そのまま、やってくれ」

 ベンチを盛り上げる。それはもはや、才能と言っていい。試合後のお立ち台でも「1、2、3 マッチ!」の掛け声で球場全体を自分の世界に引きずり込む。昨季も李大浩サファテといった新加入選手に対し、お立ち台の掛け声を「強要」して、輪の中に引き込んできた。そんな元気印の新たな標的はもう、決まっている。「松坂さんにも当然、やってもらいますよ。(エースの)18番を背負うわけですからね。僕がいいフレーズを考えたい」と日米通算164勝を挙げてきた“平成の怪物”に対しても、特別待遇はしない。それがチームの一体感を生む。

 ただ、元気なだけではダメだ。選手としても中心でいるべく、松田は目標を掲げた。「フルイニング出場し、五番で100打点を挙げたい」

 昨年7月には右手人さし指末節骨骨折で全治6週間と診断され、2カ月近くチームを離れた。結果として101試合、打率.301、18本塁打、56打点。1年間、チームを離れることなくプレーすれば、プロ入り最高のシーズンを迎えられる実力は育っている。

 発表された2015年のチームスローガンの「熱男(アツオ)」を地で行く男は新たな「掛け声」についても言及。「『1、2、3 マッチ!』に熱男もブレンドさせますよ」。ヤフオクドームで絶叫が響けば、響くだけ、球団史上初となる日本一連覇への道は大きく開けそうだ。
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