沖縄キャンプでもっとも目立ったのは
西岡剛だった。上本との正二塁手争いもシ烈で、ますますエスカレートしてきた。「自分はアピールしないといけない立場ですから。どんどん実戦を意識しながらプレーしていきたいです」
右ヒジの遊離軟骨除去手術を受けたのは昨年11月のこと。年明けは西宮、ハワイでトレーニングをしながら復調に努めてきた。
当初は「どれだけやれるか分からない」と不安にさいなまれていた。だが右ヒジの回復と同時に、持ち前の勝負強さも発揮されるようになった。
右ヒジ手術以来、初の実戦となった沖縄・宜野座キャンプで行われた2月15日の紅白戦でいきなり3安打をマークして完全復活を見せつけた。「いい形で打つということが優先事項ですが、結果が伴わないといけませんから。体が動いているのを感じますし、それを継続していきたいです」
今キャンプで設定したテーマは「己に勝つ」ことだった。それを示すかのように体重を7キロ絞ってのキャンプインと、並々ならぬ決意が伝わってくる。
そして、上本との定位置争いについては「ゲームに出られなければ控えでもいい」と自信をのぞかせながら、一歩も引かない構えでいるのだ。
キャンプ中盤になった2月18日の練習試合対
楽天戦(宜野座)では、西岡は「二番・二塁」で出場した。鳥谷との一、二番コンビは魅力的だ。
西岡は攻守両面で「無理なくいいスタートが切れた」という。キャンプで握り締めた手応えを、そのままシーズンに持ち込みたい。