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メヒア内野手・CS進出に欠かせないホームランキングの復調

 



 2014年本塁打王が苦悩のシーズンを送っている。昨季はシーズン途中の5月加入にもかかわらず、34本塁打を放ちキングに輝いたメヒア。開幕から出場する今季は、さらなる量産が期待されたが105試合消化時点で18本。自身にとってはもちろん、チームにとっても、「不本意」と言わざるを得ない。

 不振の発端はキャンプ前にまでさかのぼる。母国でオフを過ごした助っ人は明らかにトレーニング不足でキャンプイン。別メニューで調整を進めたが、万全の状態で開幕を迎えることができなかった。

「すべてが1カ月遅れだ」と宮地打撃コーチが割り切ったとおり、5月は打率.234、6本塁打、6月は.286、7本塁打と徐々に状態を上げたが、そうなれば対戦相手も対策を練ってくるのは必然。7月は.103、2本塁打と失速した。

「手を出してはいけない球に手を出してしまっている。相手がドンドンそこを突いてくることで、精神的にも安定しなかった」。結果を求めるあまり、苦手とする外の変化球を追いかけてしまう。加えて、ボールと見切った球をストライクとカウントされることからイラ立ちが募り、本来の打撃を見失った。

 だが、打撃コーチ陣から「自分ではどうしようもないところはあるのだから、そこは割り切れ」とアドバイスを受け、精神的に楽になった。「メンタルが安定すれば、結果はついてくる」という自身の言葉どおり、8月11日の日本ハム戦(西武プリンス)では逆転2ランを放ち、岸の2勝目をアシスト。復調への手応えをつかみつつある。「調子も上がってきたので、チームのために自分ができることを精いっぱいやろうと思っている」

 CS進出に、背番号99の本領発揮は欠かせない。
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