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塚原頌平投手・ケガも救援登板も飛躍の糧に

 



「今年ダメだったらユニフォームを脱がなきゃいけない気持ちは強かった。けど、ヒジの痛みもなくなってボールの力も戻ってきた。自信はあった」。プロ5年目の塚原頌平。背水の陣で挑んだ今季にすべてを懸けた。キャンプ、開幕とも二軍スタートだったが、中継ぎ陣の不振から4月に一軍登録されると、同5日の日本ハム戦(京セラドーム)で3年ぶりに一軍マウンドに戻ってきた。

 その後は試合展開に関係なくフル回転で投げ続け、10月1日現在、自己最多となる41試合に登板し0勝4敗1セーブ、13ホールドをマーク。防御率3.30と復活を果たした。プロ2年目には一軍で16試合に登板し、初勝利もマーク。だが、その後は右ヒジのケガに悩まされ自分の投球ができなくなっていた。それでも懸命にリハビリを行い直球は最速152キロを計測するまでに復活。「今年の春のキャンプは今までで一番手応えを感じることができた。チャンスがあればいけると思っていたので。ヒジを気にせずに投げられるのが一番だと思います」

 だが、課題も見つかった。高山投手コーチは「少し疲れが見えてきたが、チームが苦しいときによく頑張ってくれた。彼の意地は見せてくれた。今後の課題も見つかったと思う」。疲れが見え始めた8月。制球は乱れ、ボールのキレもなくなり始めると連打を浴びては失点を繰り返す場面が多くなり、8月2 3日の巨人戦(東京ドーム)の登板を最後に二軍降格を告げられた。チームは来季に向け、若返りを図っている。「昔は先発にこだわりがあったが、今は中継ぎの大切を知った。早く一人前になりたい」。23歳の塚原には大きな期待がかかっている。
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