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吉田一将投手・勝負の3年目へ、先発ローテ奪取を誓う

 



 勝負を懸けた2年目は悔しい結果に終わった。2014年のドラフト1位・吉田一将。JR東日本時代は社会人、アマチュアNo.1右腕の肩書を引っさげ、プロの世界に飛び込んだ。「1年目の数字はまったく納得いくものではなかった。今年は先発ローテを守り最低でも2ケタ勝利が目標」。大きな自信を胸に2015年シーズンを迎えるはずだった。

 ルーキーイヤーは15試合に登板し5勝6敗、防御率3.81。チームもソフトバンクと激しい首位争いを繰り広げ、歴史に残る大混戦を身近で感じた。自身の成績には満足することはなかったが、及第点と言える内容で、高山投手コーチも同期入団の東明とともに「先発ローテを守ることができれば将来のチームにとって大きな存在になる」と大きな期待を込めていた。

 だが、春季キャンプを順調に過ごした吉田一は開幕直前でつまずいた。左ワキ腹を痛めて開幕先発ローテ入りを逃すと、首痛などケガに悩まされた。状態は上がることなく終わってみれば登板14試合で1勝5敗、防御率5.27。後半戦は中継ぎに配置転換されるなど苦しい状況が続き「今年はまったく仕事をすることができなかった。悔しい思いしかない」と不本意な成績に終わった1年を振り返った。

 本来の自分を取り戻すため今オフは武者修行の旅に出る。球団は山崎福、吉田一をプエルトリコのウインター・リーグに派遣させることを決めた。ドラフト1位の両輪にはリベンジを目指す来季へ向け重要な期間になるには間違いない。「いろいろな打者と対戦できることは自分にとってもプラスになる。頑張ってきたい」。来季こそは先発ローテを勝ち取り、チームを20年ぶりのリーグ制覇に導く。
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