主将としても主砲としても期待通りの働きを見せている。
筒香嘉智の2年連続2度目の選出は間違いないだろう。右腹斜筋を痛め、4月29日に登録抹消されたが、5月10日に復帰。交流戦前まで打率.295、12本塁打、27打点をマークした。プレーにも、ベンチでの態度にも貫録が漂う。5月28日の
広島戦(横浜)では4回一死一塁で先制の12号2ランを放った。直球が3球続き、1ボール2ストライク。筒香は「来た球を強く打つ。それだけだった」。4球目のカーブにタイミングを合わせて振り抜くと、右中間席へアーチを描いた。
「『周りが打ってないから自分が打たないと』とか、自分で勝手なことを描いてそれに飲み込まれないようにしている。自分のいい解釈だけ取って、悪い方向にいかないように」とポジティブな思考を貫いてきた結果だ。
主将として、ベンチでも積極的に声を出し、雰囲気を盛り上げようと努めている。筒香は「みんな人任せにしなくなった。声を出すのも、何とかいい雰囲気にしようと1人ひとりがやっている」と話し、空気が変わってきているのを感じている。昨年はファン投票でリーグ最多の44万3313票を獲得して球宴初出場。山田(
ヤクルト)、柳田(
ソフトバンク)、中村(
西武)と競った第1戦の本塁打競争でも優勝し、試合でも2試合とも四番に座り、計5打数2安打2打点と存在感を発揮した。球界を代表する強打者として、今年も大舞台での活躍が楽しみだ。