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ヤクルト 原樹理投手・プロの厳しさを痛感し、再出発

 



 ドラフト1位で入団した原樹理は、得意のシュートを武器にオープン戦で結果を残すと、開幕から先発ローテーションの一角を任された。開幕3戦目となった3月27日の巨人戦(東京ドーム)で6回1失点デビュー。その後、なかなか勝ち星に恵まれなかったが、自身6戦目、5月1日の巨人戦(神宮)で6回2失点の好投。さらに、自らプロ初安打初打点となる決勝打を放つ活躍でプロ初勝利をつかんだ。

 だが、プロの世界は甘くなかった。5月8日の阪神戦(甲子園)で2勝目をつかんで以降、自身5連敗。6月12日のロッテ戦(QVCマリン)で7敗目を喫し、試合後に春季キャンプから通じて初の二軍降格を言い渡された。しかし、落ち込んでばかりはいられない。この試合、直球は自己最速タイの148キロを記録。シュートを右打者の内角に投げ切れず、苦しい投球となったが、光も見えた。

 試合後は「伊藤投手コーチのアドバイスで遠投をやったところ、今日はいつもより腕が振れた。課題はシュートもそうですけど、まずは真っすぐをしっかり投げること。あと、カットボールとフォークを練習していきたい」と冷静に分析。明確な課題を持って、二軍で汗を流している。

 初めてのファーム。それでも、「自分の時間を過ごせている」と表情は明るい。積極的に遠投を取り入れ、直球に磨きをかける日々だ。降格後、最初の実戦となった19日のイースタン・ロッテ戦(戸田)では、3安打でプロ初完封。再昇格も決まり、一軍のマウンドでさらに勝利を積み重ねたい。
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