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広島 菊池涼介内野手・世界有数の二塁守備

 



 菊池涼介広島が勝った試合を挙げていけば、まさに枚挙にいとまなしだ。黒田をして「20年間やってきた中で、これほどのセカンドはメジャーにもいない」と言わしめる驚異的な守備。驚くべき守備範囲と、スピードの落ちないダイビングキャッチで投手を助ける。それも「捕れると思った打球にしか飛び込まない」というポリシーまで持ち合わせているから驚きである。

 6月28日時点で、二塁手補殺部門で2位に30の差をつける281補殺をマーク。単純計算で2014年に自ら作り上げた日本記録535補殺を超えるシーズン543補殺のペース。もはや誰も届かない領域にいる。

 菊池の守備で忘れてはいけないのがその強肩だ。「投げられるから投げられる」と本人は笑うが、捕球から送球までの速さ、弾道の低さこそまさに異次元。同じく28日時点でセ・リーグ断トツの56併殺を完成させていることも、肩の強さを示す数字だろう。投手が「やられた」と思ったところで、追いつくばかりか併殺まで完成させる。もう守備で右に出る者はいないだろう。同学年で遊撃を守る田中とのコンビも息が合ってきた。

 快進撃を続ける広島。緒方監督も「まずはセンターライン。キク、(田中)広輔、丸。この3人がしっかりしているのが大きい」と快進撃の理由を明かしている。強力打線が湿ってきても、兼ね備えた守備力で突破する。世界レベルの守備で菊池が支援する。
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