前半を支えたのは打者なら
ビシエドで、投手なら
田島慎二。その2人だけが球宴に出場するというのが現在の
中日を象徴しているが、予想以上という意味では田島の活躍が大きかった。開幕からの連続試合無失点の日本記録を更新するなどリリーフ陣を支えてきた。
とにかく安定していた。3月29日の
広島戦(ナゴヤドーム)で今季初ホールドをマークすると、5月12日の
DeNA戦(横浜)で10ホールドに到達。開幕直後こそ勝ちパターンは9回が福谷、8回が又吉、7回が田島という役割だったが、福谷や又吉の不振もあって5月中旬には抑えに昇格。それでも無失点記録を続けると、セ・リーグ記録の24試合、パ・リーグ記録の26試合も抜いて日本記録を更新。結局、開幕から31試合連続無失点の記録を樹立した。
「自分が分かるようになってきた」
飛躍の秘訣を聞かれると田島はこう答える。1年目の2012年こそ56試合で防御率1.15という好成績を残したが、2年目以降は不振にあえいだ。だが、昨年は64試合で防御率2.28。自分の状態を把握できるようになって復調のきっかけをつかんだという。
「ブルペンでも今日は真っすぐが良くないから見せ球にしようとか考えるようになった。以前なら『どうせブルペンとマウンドは違うからまあいいか』とも思っていたんですが、『まあいいか』ではすまさなくなったんです」
5年目の右腕が後半もブルペンを支えていく。