DeNAの前途を象徴するように、確かな成長曲線を描いている1人だ。3試合、55試合、70試合。プロ1年目から、
関根大気は出場機会を増やしてきた。
「どんな状況でも、自分のやるべきことはやる。しっかりとした準備です。与えられたチャンスを生かさないと、使ってもらえなくなりますから」
173センチ80キロ。強じんなフィジカルを身に付け、すっかり頼もしくなった。今季の先発出場は16度。代打や代走、守備固めとさまざまな役割を高い水準でこなした。10月10日の
巨人とのCSファーストステージ第3戦(東京ドーム)では左手薬指に死球を受けた
梶谷隆幸と交代。2対2の2回一死二、三塁から、きっちりと勝ち越しの中犠飛を運んで貢献した。
「プロに入って3年。3年目は本当に大事な年だと思います」
中畑清前監督から大事に育ててもらい、レギュラーを狙える位置につけた。今年から指揮を執っている
ラミレス監督は当初、右翼手の1人として構想。
桑原将志や
乙坂智らとの競争に期待した。しかし、3月12日の
広島とのオープン戦(マツダ広島)で走塁時に右肩を脱臼。出遅れが響いてしまった。一軍初昇格は4月30日。「自分が招いたこと。信頼は結果で取り戻すしかない」と言い訳はなく、1度も二軍降格せずシーズンを完走した。7月5日の
ヤクルト戦(横浜)で見せた2ランスクイズ。9月15日の
阪神戦(甲子園)では決勝三塁打を放った。勝負の4年目。才能はきっと開花するはずだ。