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西武 十亀剣投手・課題を克服して来季リベンジ

 



 昨季チーム最多の11勝を挙げたが、今季は開幕から振るわず、4勝6敗、防御率6.31と不完全燃焼に終わった十亀剣。その原因に、本人は以下の2つを挙げる。

 1つは新しい球種を増やしたことだ。昨年以上の成績を残すべく、投球の幅を広げようとシュート、フォークを習得したが、結果としてそれが自身の生命線となっている直球とカーブに悪影響を及ぼす形となった。結局、シーズン通して両方とも納得できる精度を取り戻すことができなかった。

 もう1つは体を大きくしたことだという。

「その体を僕自身が効率よく使うことができなかった」

 ただ、大きくしたこと自体は、「不正解だったとは思っていない」と断言する。実際、ケガをしない体作りという意味では一、二軍にかかわらず、フルで投げ通すことができた上、単純に「馬力がついた」と実感できており、成功だととらえている。だからこそ「あとは連動できれば、必ずいい結果が出る」と土肥投手コーチも期待を寄せる。現時点ですでに課題が明確なだけに、来季へ向け、早くも同コーチとともに、持っている力を最大限使えるようにすべく、基礎中の基礎である体の正しい使い方を徹底的に染み込ませている。

 4勝に終わった責任の重さは、誰よりも本人が一番痛感している。

「終わってしまったことはしょうがない。切り替えて、来年その分、巻き返します」

 きっぱりと言い切るその表情は、来季の活躍を誓う充実感であふれている。
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