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DeNA 筒香嘉智外野手・目指す場所はもっと上

 



 グラウンドの中でも外でも頼れる存在だった。主将の筒香嘉智は打率.322、44本塁打、110打点のキャリアハイをマークし、チームを球団史上初となるクライマックスシリーズ(CS)進出に導いた。

 明るい性格ではあるが「(ほかの選手に)あまり言うタイプではない」と自認する。それでも主将の自覚から常にベンチで声を出し、ナインを鼓舞し続けた。今季限りで現役を引退した三浦からは開幕前に「思うとおりにやってくれたらいい」と背中を押された。抑えの山崎康の不調が続いた8月には試合後に食事会を開くなど、同僚への気配りも欠かさなかった。

 華々しいレギュラーシーズンとは対照的に広島とのCSファイナルステージでは苦しんだ。4試合計16打数でわずか1安打。最後は筒香の空振り三振で試合が終わり、終幕。「CSで打てなかったのが実力」と潔く認めた。本塁打と打点の2冠に満足するそぶりはまったくない。「まだまだ足りない」と言い切り「圧倒的な力を」とどん欲だ。今月には日本代表の親善試合があり、来年はWBCもある。

「能力を上げるために効果的な方法を考える。ムダな時間は過ごせない」と多忙なオフは効率的にトレーニングや練習を積むつもりだ。

 自身もチームも飛躍の1年になったが、筒香自身が一番冷静だ。

「リーグ優勝してナンボ。全員がいいオフを過ごして、いいチームにならないといけない」

 目指す場所はもっと上。キャプテンの姿勢はぶれない。
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