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日本ハム 高梨裕稔投手・プロ初勝利から逆転Vの使者へ

 



 すい星のように現れ、堂々と初体験ずくめの1年間をまっとうした。本格派右腕として覚醒した高梨裕稔がプロ3年目を最高の結果で彩った。初めて開幕一軍切符をつかみ、プロ初勝利を含む10勝をマーク。中継ぎ、先発と2役でフル稼働してチーム4年ぶりのリーグ制覇、10年ぶりの日本一に貢献した。新人王候補の最右翼の1人として破竹の勢いで活躍。

「来年は他球団も研究してくる。その上をいけるようにしたい」

 今オフはさらにステップアップを見据え、精進の日々を過ごす。

 メモリアルな軌跡を刻み続けた。本来は先発適性を持つが、開幕からは中継ぎで起用。4月1日のソフトバンク戦(静岡)で救援し、プロ初白星をマークすると抜群の安定感でブルペンを支えた。一軍での実戦経験が少ないことから球団と栗山監督ら現場は、まず慣らし運転で経験を積ませることを重視。緊迫した場面でのマウンドでの感性を養った。満を持して交流戦期間の6月8日の広島戦[札幌ドーム]で先発へと配置転換。一気に才能を爆発させた。

 その後、先発14試合で不敗の8連勝。優勝争いのポイントになった7月1日のソフトバンク戦[ヤフオクドーム]では7回無失点、11奪三振の快投で逆転Vへと弾みをつけた。宿敵相手に4度先発して2勝と秘密兵器になった。すでに来季は「開幕から先発ローテに入りたい」と意気込む。多くの経験を積んだ1年をスタートラインに、さらなるステップを目指す。
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