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オリックス 西勇輝投手・新たな“女房”とともに大台到達

 



 新たなパートナーとつかんだ、節目の白星だった。今季最終登板となった9月28日の楽天戦[京セラドーム]で10勝目を挙げ、チームで唯一となる2ケタ勝利(10勝12敗)を達成した。先発陣の不調がチームの低迷につながった今季だったが、滑り込みで3年連続となる大台に到達。途中打球を胸と腕に受けるアクシデントもあったが「打球が当たって目が覚めた。一つひとつ勝っていった結果が2ケタにつながって良かった」と安堵の表情を浮かべた。

 勝利の余韻に浸る右腕が、次に口にしたのは21歳の女房役への感謝だった。

「若月のリードがあって、交流戦から流れが変わった。若いなりに引っ張っていくぞというのを感じた」

 今季から先発マスクをかぶるようになった3年目の若月と初めてバッテリーを組んだのは6月7日の中日戦[京セラドーム]。以降3試合、打線の援護にも恵まれず未勝利も、2人の呼吸は徐々に合うようになってきた。

 実を結んだのは6月28日の楽天戦[那覇]。気温が30度を超える蒸し風呂状態のグラウンドで、若いバッテリーが躍動。7回5安打1失点で試合をつくり、新たなコンビでつかんだ初勝利。西も若月ものちに沖縄でのこの1戦が今季最も印象的だったと話している。

 黒星が先行する苦しいシーズンだったが、最後をチーム最多勝となる勝利で締めくくり、オフには結婚も発表した。守るべき家族のためにも、来季はさらにコンビの絆を深め、白星を重ねる。
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