秋吉亮は2016年も鉄腕ぶりを発揮した。2年連続でチーム最多となる70試合に登板。開幕は抑えにつなぐセットアッパーだったが、オンドルセクの電撃退団に伴って守護神に昇格した。
「中継ぎのときは登板間隔が長く空くことはなかった。でも、抑えは登板間隔が空くことがある。僕は連投していたほうが調子がいい。負けていても肩を作るとか、調整法を変えていかないと」
シーズン中にさまざまな模索をしながら、最終的にはリーグ5位となる19セーブを記録した。また、今季は通算200試合登板(今季終了時で205試合)も達成。入団3年目の200試合登板は西鉄の
稲尾和久(1956-59年)以来、2人目の記録となった。
15年は勝ちパターンを担う中継ぎとして、球団新記録の74試合に登板。14年ぶりのリーグ優勝に貢献した。投球の際に左ワキが空く独特なサイドスローは“でんでん太鼓投法”と呼ばれ、通算防御率2.28の安定感だ。
ただ、来季の守護神は白紙に戻されている。真中監督は「秋吉は頑張ったけど、(来年も)クローザーのイメージが持てない。外国人らと比べて、ふさわしい投手を後ろに回す」。新外国人や残留するルーキらを候補に、来年2月の春季キャンプ、オープン戦を通じて適性を見極める。
「ポジションにこだわらない。後ろ(救援陣)がしっかりすれば強い」と秋吉。来季もフル回転し、V奪回を目指す。