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西武 中村剛也内野手・リベンジに燃える主砲

 



「なかったことにしたい」

 記録、記憶から抹消を願うほど、中村剛也にとって今季の成績は不本意そのものだった。昨季終盤から状態の悪かった右ヒザが、今年になってさらに悪化。コンディション不良も重なり、苦しんだ。今季も5月に9本塁打を放っているように、例年5月から交流戦の時期を境に調子が上がり本塁打量産態勢へと入っていく。だが、今季は6月に入ると、逆に、一気に失速。ケガもあり、夏場に2度二軍調整も味わった。最終的に108試合出場、打率.238、21本塁打、61打点に終わった、いずれも昨年を大きく下回る数字となり、本人にとって「最低最悪のシーズンでした」

 当然リベンジに燃えている。シーズン終了後は秋季キャンプには参加せず、ケガの治療を最優先としたトレーニングを続けている。その中で、「ふと思ったことがあった」と打撃フォーム改造を決断。痛めた個所が軸足である右ヒザとあり、そこへの負担を軽減する新フォームを見いだしつつある。

「まだティーと素振りしかしていない。前から来るボールを打ってないから分からない」と慎重だが、現時点で「いい感じ」と確かな手応えも感じている。新フォームの可否を決め、来季のスタイルを固めるためにも例年の1月ではなく、12月からマシンを打つ予定にするなど精力的に動く。契約更改の席で球団から「君の成績がチーム成績を左右する」と言われ、責任を再認識。来季Aクラス浮上、優勝のために中村の復活は必須だ。
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