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オリックス 小谷野栄一内野手・精神的支柱として反攻の1年に

 



「いろんな覚悟を決めないといけない年。必死ですよ。進退もちゃんと考えないといけない」

 そう強く言い切った表情には、プロ15年目にかける並々ならぬ覚悟がにじみ出ていた。2014年オフに日本ハムからFA権を行使してオリックスに移籍。勝利の使者として期待されたが、度重なるケガにも悩まされ15年は56試合、昨季はわずか50試合の出場にとどまった。チーム最年長の36歳は、そんな2年間を「底辺だった」と振り返る。3年契約の最終年である今季、目指すは完全復活だ。

 現在、千葉でトレーニングに励んでいる。今までは母校・創価大で他球団の選手も交えて行っていたが、今年からはオリックスの後輩らを中心に集めて1日約9時間、汗を流している。縞田や奥浪ら、定位置争いのライバルになり得る選手も含まれるが、そこがベテランの器の広さ。

「気になることがあったら伝えることによって、自分も思い出すことができる。若手の成長はうれしい」

 二軍暮らしが続いた昨季も、積極的に若手にアドバイスを送っていた面倒見の良い小谷野栄一ならではだ。

 昨年9月に手術を行った左足首の状態も良好だ。打撃練習も違和感なく行っており「試合に出ろと言われたら出られる」と回復ぶりをアピールした。春季キャンプは二軍スタートが濃厚だが、実戦への早期出場も見据えて調整を行っていくつもりだ。年齢による体の変化をこれまでの経験で補い、反撃の1年としてみせる。
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