ブルペンで投げ込む角度のあるボールが、そのまま首脳陣の高評価につながっている。巨人からトレードで移籍した小山は、久米島の一軍キャンプに参加。「頑張り過ぎず、普通にやってます。このチームは若いし、雰囲気もいい。みんな話しかけてくれるし、助けられています」と淡々と日々のメニューを消化している。

　調整は順調に進んでいる。キャンプでのテーマを聞かれると「ケガをしないこと。ケガさえしなかったら、何でもできる。今までどおりにやれれば」。実戦登板は沖縄・金武にベースを移す2月中旬以降となる見込みで「まだブルペンでしか投げてない。バッターに投げてみないと分からないですね」と現状を冷静に分析した。

　持ち場は、まだ決まっていない。

「僕はアピールする立場。結果を出して、その中でどう使われるかですね」

　先発、中継ぎ両方を経験してきたことが強み。2014年には主に先発で6勝を挙げたが、昨季はファームで抑えも務めた。

「どちらも経験はしてきた。監督もまだ(起用法は)分からないということでした」

　役割を手にするため、アピールしていく。

　梨田監督は第1クールを総括した際「ブルペンが充実してきた。小山のストレートが良かった」。伝え聞いた右腕は「ブルペンエースですね。岡崎さん(前巨人二軍監督)に『ブルペンなら1億円稼げる』と言われてました」と笑った。環境の変化を力に変え、一軍の一角に割り込んでいく。