5年ぶりに日本球界に復帰した
和田毅は昨季、二つの勲章を手にした。パ・リーグ最多勝(15)と勝率第一位(.750)。「1年間頑張ったと実感できた。自分だけでは獲れない賞。本当にチームメートのおかげ」と賞の重みをかみ締めた。
白星を積み重ね、6年ぶりに最多勝に輝いた。35歳での最多勝獲得は
今井雄太郎(阪急)と並ぶリーグ最年長記録だった。「そうなんですか。また今年こういう賞を獲れるようにもっと努力したい。獲れるなら毎年獲りたいので」と連続受賞にも決意を込めた。36歳で迎える2017年シーズンで最多勝となれば、もちろんリーグ記録更新。37歳になる18年シーズンでの最多勝なら、
下柳剛(
阪神)の両リーグ最年長記録に並ぶ。
昨シーズン終盤には左ヒジの不調で離脱した悔しさも残る。「最後に
日本ハムに優勝を奪われて悔しいシーズンだった」と振り返った。日本復帰2年目の今季へ向け「昨年より情報は頭の中に入っている。それを生かして頑張りたいと思う」とさらなる活躍を誓った。
「自分一人でという気持ちではない」
チームのVロードに個人成績が寄り添う。
球団史上最年長となる36歳での開幕投手を務めることも決まった。36歳の誕生日を迎えた2月21日の夜、工藤監督からチーム宿舎の部屋に呼ばれ、通達された。「分かってるよね?」という短い投げかけの意を汲んだ。「そのつもりでした」と自覚十分だった。長い道のりがまた始まる。