最終回のマウンドに立ち、試合を締める。今季、その役割を担うことが濃厚なのが
益田直也だ。これまで主に抑えを任されていた西野が先発に再転向。昨季は主に中継ぎとして61試合に登板し、防御率1.83の安定感を見せた益田が、33セーブで最多セーブのタイトルを獲得した2013年以来、4年ぶりのタイトル獲得を狙う。「自分がタイトルを争うことができればチームの順位もいいと思う。パ・リーグで一番セーブ数を挙げないと優勝できない。やるからにはそこを目指してやります」と意気込んでいる。
関西国際大から入団し、新人から5年連続50試合登板を成し遂げている鉄腕。それでも山口(
巨人)、宮西(
日本ハム)らの名前を挙げ、「倍くらい投げている方がいる。だから達成感とか、自分が多く投げている実感はない」とおごることはない。
大学時代に「痛いという選手は計算にならない」と言われたことがきっかけで、多少の痛みに対しては試行錯誤しながら投げ続けているという。昨年からウエート・トレーニングを導入、またあまりやらなかったストレッチも入念に行い、さらなる体のケアに努めている。計算できる、フル回転する右腕がいることが、チームにとって何よりも大きな戦力となっている。
勝利の瞬間、益田がマウンドで仁王立ちしていることができるか。その数が増えれば増えるほど、個人タイトルも、チームの優勝も、近づいてくる。