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日本ハム・栗山英樹 先入観は捨てる!栗山マジック炸裂なるか/指揮官が見据える2019年

 

3年ぶりの覇権奪回に向け、用意周到に戦力を整備している


 3位で終わった2018年シーズンを振り返った栗山英樹監督は心底悔しそうだった。「力が足りない。すべてが足りない」。投手陣も野手陣もシーズンを通して安定した力は発揮できなかった。怖いもの知らずで突っ走った前半戦。西武との天王山でミスをきっかけに負けた試合から低迷した後半戦。経験が少ない若手が多いチームの両極端な二面性が出たシーズン。V奪回にはまだまだ力が足りなかった。

 苦い経験は次のステップへの糧になる。伸び盛りの一部選手に栗山監督は新たな課題を与えた。秋季キャンプでは大田泰示近藤健介淺間大基には三塁挑戦を指令するなど成長を促す刺激を加えた。実力者が豊富な外野陣をどう活用していくか。来シーズンの開幕までの大きな課題の1つだ。

 補強もフロントと話し合いながら着実に行っている。通算120勝右腕の金子弌大を獲得し、台湾球界で打率4割超えを2度記録した王柏融も獲得。さらにヤクルトとの電撃的なトレードで秋吉亮谷内亮太も迎え入れた。3年ぶりの覇権奪回へ向けた積極的な動きを見せている。

 2018年は「ホームランで勝とうと思ったけど、ホームランでやられた」とも振り返った。打ち勝てる打線+投手陣のレベルアップがなければ来シーズンも同じ二の舞を踏む。「2018年から来季につなげようとすると発想が狭くなってしまう。先入観を捨て、ゼロにしたほうが新しいものが生まれる」。オフも指揮官の頭はフル回転している。

写真=BBM
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