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ロッテ・東條大樹 敗戦処理から信頼つかみセットアッパーへ/ユーティリティープレーヤー

 

リリーフを支える存在になりつつある東條


 今季の投手陣の中で“便利屋”としての地位を確立しつつあるのが、東條大樹だ。5月25日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)では2対3の7回に登板。1回をパーフェクトに抑え、その裏の攻撃で味方が逆転に成功。4年目でプロ初勝利を挙げ「友達もみんな連絡をくれて、こんなに応援してくれている人がいたんだって思いました」と喜びをかみ締めた。

 昨季の終盤から取り組んでいる下半身主導のフォームが安定してきた。効果はボールにも現れている。6月20日時点で26回2/3を投げ25個の三振を奪い、奪三振率は8.44をマーク。「(数字は)意識していないんですけど、直球に打者が差し込まれている分、スライダーが効いている」。ストレートのキレが磨かれたことで、決め球のスライダーが生きた。面白いように空振りが取れるようになった。

 シーズン序盤は大量ビハインドの場面、いわゆる“敗戦処理”の立場だったが、結果が出るにつれて徐々に首脳陣の信頼を得てきた。回またぎもお手の物で、今では僅差の場面でも送り込まれる。今季は自己最多の23試合に登板し、1勝0敗、2ホールド、防御率3.04と安定感を増している。「どの場面でもやることは一緒ですけど、いい場面で投げると、いい緊張感もある」と勝利につながる登板機会を意気に感じている。

 昨オフの契約更改では「50試合登板」を目標に掲げた。「あのときは言い過ぎかなと思ったけど、達成できればいいですね」。有言実行のシーズンにしてみせる。

写真=BBM
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