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DeNA・東克樹 完全復活で投手陣の起爆剤に/先発投手の誇り

 

8月12日のヤクルト戦の翌日に登録抹消。次回登板までファームでコンディションを整える予定だ


 ルーキーイヤーの昨季、その小さな体でDeNAの先発ローテを支えた。11勝5敗、防御率2.45で文句なしの新人王に輝き、先発の軸としてさらなる飛躍が期待されていた。

 暗雲が立ち込めたのが、シーズンオフの10月だった。左ヒジの炎症により初選出された侍ジャパンの代表から辞退。年が明けた2月のキャンプも二軍スタートと出遅れた。リハビリ中は主将・筒香嘉智からもらった『ケガをしているときは幸せ。自分の気づかなかった部分や弱さを見つけることができる』の言葉を胸に、リハビリに取り組んだ。

 ようやく一軍のマウンドに立ったのは5月6日の巨人戦(横浜)だった。復帰戦は敗戦投手となるも、交流戦まで5試合に投げ3勝2敗と順調に復活の道を歩んでいたと思われたが、6月6日のオリックス戦(京セラドーム)後に再び抹消され、ファームで調整が続いた。抹消の原因は左人さし指のマメとされたが、東の生命線である直球の球速、キレが納得いくものでないことにあったのは明らかだった。ラミレス監督も「100%の状態に戻してほしい」と期待を口にした。

“再・復帰登板”は、8月12日のヤクルト戦(神宮)。チームが巨人、広島と首位を争う大切な局面で2カ月ぶりとなる先発を託された。4勝目はならなかったが、6回途中まで2失点。威力ある直球を軸に8三振を奪い、復活を印象づけた。「ボール自体は悪くなかったと思います。この調子を維持しつつ、次回の登板では特に立ち上がりからしっかりと自分の投球ができるように調整していきたいと思います」。

 疲労もあるのだろう、8月に入り、DeNAの先発投手陣は思うようにイニング数をかせげていない。昨季2ケタ勝利を挙げた左腕の完全復活となれば、これほど心強いものはない。

写真=佐藤博
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