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ヤクルト・濱田太貴 見せたスラッガーの片鱗/来季こそ主力に

 

球団最年少となる初回先頭打者本塁打を放ったシーン


 この経験は、必ず来年につながるはずだ。高卒2年目の外野手、濱田太貴が存在感を放っている。9月17日のDeNA戦(神宮)では「一番・右翼」で先発し、5回に左翼席にプロ1号ソロ。「チャンスをもらったので、自分のスイングをしようと思いました」と汗をぬぐった。

 大分・明豊高からドラフト4位で入団した昨季は、ファームでじっくりと力をつけた。二軍戦で打率.254、8本塁打、52打点。終盤戦には一軍デビューも果たし、シーズン終了後には台湾で行われたアジアウインター・リーグに参加。1学年上で、いまやチームの主砲となった村上宗隆と、同じ道を歩んでいる。

 オフには肉体強化に励んだ。自主トレーニングでは、胸筋や広背筋など体の中心部分の筋肉を、ウエートトーレーニングを中心に鍛え、パワーアップ。「上半身は太くなったというか、厚くなった」と手応えを得て、2020年シーズンに入った。

 そんな努力の成果が、メモリアルな一発にもつながった。9月20日の広島戦(神宮)では、球団最年少となる20歳0カ月での先頭打者本塁打を左中間席にたたき込んだ。若武者の2号ソロに二番・青木宣親も15号、三番・山田哲人も10号で続き、球団初となる初回先頭打者からの3者連続本塁打。新たな歴史を作った一撃を放ち「びっくりしました」と声を弾ませた。

 現在、外野のレギュラーは一塁手で併用されている坂口智隆を除けば、青木のみ。だからこそ、定位置奪取のチャンスはある。「1打席1打席すべて大切にして、自分のいいところをアピールできたらと思っています。いい打順で打ちたいです」と濱田。将来のクリーンアップ候補のさらなる飛躍が楽しみだ。

写真=BBM

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