今年40歳を迎えるロッテ・鳥谷敬。チーム最年長となるも、野球選手としての本能も忘れてはいない
通算2090安打を誇るレジェンドは今年6月で40歳を迎える。「四十にして惑わず」というが、プロ18年目を迎える鳥谷敬は「人生でそんなに迷うことはない。目の前にあることを打破していくタイプなので……」と自然体だ。
春季キャンプも終わった昨年の3月に入団。
阪神時代はレギュラーとして試合の最初から最後までグラウンドに立ち続けてきたが、ロッテでは守備固めを中心に代走、代打と途中出場が多かった。
そんな役割は今年も求められるだろう。もちろん、そんなチーム事情は承知しているが、球団から「サポート役だけでなく戦力としても考えている」と言われたから、もう1年勝負することを決めた。
早大からプロ入りした際に、思い描いた目標がある。「40歳でショートを守りたいと思っていた」。そんな目標を実現できる年齢になった。「ショートで出られるか分からないが、出られる準備をしたい」。今年もチームの歯車となる覚悟はできているが、「スタメンで試合に出たい」という野球選手としての本能も忘れてはいない。
このオフには、阪神を自由契約となった
能見篤史が
オリックスに移籍した。かつての同僚が同じパ・リーグにやってきた。
「そこの打席に立てるようにやらないといけないし、スタメンで出ていて、能見さんが出てきたら(左対左なので)代打を出されるようだと一番寂しい。そうならないようにやりたい」
迷いはないが、年齢を重ねたことによって野球人として新たな楽しみも生まれた。
今季の目標は、もちろん日本一だ。「阪神いるときもかなわなかった。一度は優勝して野球人生を終えたいとの思いがある」。
40歳のシーズンもチームのためにすべてを捧げるつもりだ。
写真=BBM