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西武・金子侑司 一番を全うするために…継続する“新たな気付き”/今年こそフル回転!

 

宮崎・南郷で行われているA班キャンプで連日、汗を流す金子


「情けないですよね……」

 昨年末、終わったばかりのシーズンを振り返り、金子侑司は悔しさたっぷりに唇をかんだ。自身2度目の盗塁王に輝いた2019年オフに4年契約を結び、背番号もあこがれの「7」に変更。チームの看板選手として、「一番、全試合出場、2年連続盗塁王」を目標に意気込んで挑むはずの2020年だったが、新型コロナウイルス蔓延による開幕延期期間中に首痛を発症し、開幕戦を状態が上がらないまま九番として迎えることになった。

「チームのために試合に出続けたい」という思いが強かったが、その後、首の状態が悪化したため、やむなく7月に戦線離脱を決断。結果、7年のキャリアでワース2位の86試合出場、打率も.249にとどまり、最大の武器である盗塁、守備とも本来の力を発揮できずに終わった。「開幕日にしっかり合わせられなかった時点でダメ。チームに迷惑をかけてしまった」。ただただ猛省のみだ。

 一方で、収穫もあった。ケガを完治させ、一軍に復帰してからは一気に調子を上げ、クライマックスシリーズ進出争いがかかった大事な終盤戦では、再び一番として起用された。その中で、大きな気付きを得た。昨年、一昨年と「一番を打ちたい」と言い続けてきたが、「僕がやりたいというよりも、監督や首脳陣の方に、一番を打たせようと思ってもらうことのほうが大事」ということだ。そのためにどうすべきかを考えたことで、「シチュエーションをより一層しっかり考えて打席に向かえるようになった」。そのスタンスを、今季も徹底的に貫くつもりだ。

「また優勝できるように、そして自分自身も全試合出場できるように頑張ります!」

 昨季途中離脱した責任、不本意な成績に終わった悔しさを、必ずや晴らしてみせる。

写真=BBM
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