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交流戦で生きた“二刀流”オリックス・山崎福也/甲子園のヒーローは今

 

6月3日の阪神戦(甲子園)で二塁打を放ったオリックス山崎福也


 投打の二刀流で甲子園を沸かせた『サチヤ』が、先発ローテーション入りを果たしている。山崎福也は、今季前半戦を終えて、13試合に登板して4勝6敗で防御率3.31を記録した。

 山崎福は日大三高時代の3年春のセンバツに出場して準優勝。計13安打を放って、1大会通算安打の歴代最多タイ記録を樹立した。投手としても決勝までの5試合すべてに先発登板するなど“二刀流”としてチームの躍進に貢献した。

 今季の交流戦でもバットで魅せた。6月3日の阪神戦(甲子園)、1点を追う5回二死から左中間へ二塁打を放ち、同点機を演出。阪神・アルカンタラの初球、152キロをとらえると、打球は遊撃手の頭上を越えた。

「甲子園記録」の保持者が、プロの舞台で「甲子園初安打」を記録。これでプロ通算10打数3安打の打率3割だ。

 打席から見える景色は「高校生のときの記憶しかないですね。懐かしい感じ。(甲子園は)高校生のときを思い出しますね」と、ヘルメットを脱いだ二塁ベース上で浜風に髪をなびかせた。

 その後の交流戦では投手ながら「野手」としてベンチ入りする日もあり、中嶋聡監督は「投手への代打で野手を使いたくないときがある。(MLBの)ナショナル・リーグなら絶対にあるパターン」と理由を明かした。

「野手」での試合出場の機会こそなかったが、懸命にバットを振って準備。高校時代に活躍した、投打の二刀流は今も生きている。

写真=BBM
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