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広島・會澤翼 チームのため、知識も惜しみなく/生え抜きの輝き

 

責任感も増して、今季への思いを強くする會澤


 闘志を燃やす今季、會澤翼がチームを先導する。広島一筋16年目。背番号27は、毎年恒例の護摩行に「今年はやってやるぞという気持ち。(2021年は)悔しい思いをした。悔しい思いを晴らす思い」と強い思いで臨んだ。昨季は2度の故障に悩まされ、捕手としてのスタメン出場は10歳下の坂倉将吾がチーム最多の54試合に対して、會澤は47試合。坂倉は昨年の契約更改時に「キャッチャーで(試合に)出たい」と正妻奪取へ挑戦状をたたきつけている。會澤も「切磋琢磨していければ」と若手の台頭に負けてはいられない。

 昨年12月には日本プロ野球選手会の会長に選出された。「重責のあるポジション。プロ野球も含めて野球界全体に視野を広げられたら」と決意は新た。野間峻祥大盛穂らと行っている今オフの合同自主トレでは、身振り手振りを交えて打撃論から人間の体の構造論に至るまで、幅広く知識を伝授する。「そういうの(身体構造など)が好きで、本を読んだり、動画を見たりするのが好き」と33歳になった今なお、飽くなき探究を続け、「そういう興味は(若手も)持ったほうがいいと思いますね。どういう体の使い方をしているかとか」と、年長者として連日模範となっている。プロ入り4年目の大盛も「日々勉強になる」と、大先輩が自主トレ中に即席で開催する“野球教室”を食い入るように聞き込んだ。

「チームがずっと悔しい思いをしているし、みんなの口から『悔しい』と出ている。佐々岡(佐々岡真司)監督を胴上げできるようにやっていくだけ」。3年連続のBクラスから4年ぶりの頂点へ、若手の多い鯉をけん引する。

写真=BBM
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