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楽天・和田恋 和製大砲の覚醒なるか/開幕一軍の喜び

 

今季こそはと期待が高まる


 待ちわびた春が、ついにやってきた。和田恋がプロ9年目で初の開幕一軍を勝ち取った。3月24日、開幕直前の練習を終えると「緊張しています。そわそわする。そんな感じ」と照れくさそうに明かした。

 2019年途中、巨人からトレードで加入した。右の大砲として期待されたが、新天地でも「冬」は続いた。昨季までは通算50試合に出場し139打数32安打、2本塁打。計44三振を喫するなど、粗さが目立った。

 巨人時代を含め、何年も戦力外を覚悟していたという。心が折れそうな日もあったが、夢は捨てなかった。「プロ野球選手らしいことがしたい。ホームランを打ちたい」。プロ野球の華は、やはり長打。力強く引っ張る打撃を目指してきた。

 今年は巡ってきた好機を逃さなかった。主軸の浅村が左肩の違和感のため春季キャンプは二軍スタート。キャンプイン目前に一軍昇格を果たすと、2月の対外試合では絶好調。主軸を任されるなど、オープン戦では打率.366、1本塁打、6打点。石井GM兼任監督には「今は、頑張っているねという評価を一つ超えている」と高い評価を受け、キャンプのMVPの1人に名前を挙げられた。

 ロッテとの開幕戦(3月25日、楽天生命パーク)では「六番・指名打者」で自身初の開幕スタメン。開幕カードは2試合に先発したが、6打数無安打と、結果は残せなかった。

「もっと使いたいと思われるような結果を出していきたい」

 シーズンはまだ始まったばかりだ。今年こそ、つかんだチャンスを逃すわけにはいかない。

写真=BBM
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