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ロッテ・益田直也 どんな場面でも対応する気概を持つクローザー/チームリーダーの決意

 

4月12日のソフトバンク戦(長崎)では通算200試合登板を達したロッテ益田直也


 打者3人で締めた。4月5日、日本ハム戦(札幌ドーム)の9回を無失点に封じ、益田直也が今季2セーブ目を飾った。

 試合後、球場出口付近で報道陣に囲まれていたのはドラフト3位・廣畑敦也だった。7回無死一、二塁で登板し、このピンチを無失点で抑え、プロ初ホールドをマークしたのだった。その脇を通り、硬い表情で取材に応えているルーキーを目にすると、「よっ、ヒーロー」とイタズラ顔で声を掛けた。場の空気も一瞬でなごんだ。

 益田は昨季自身2度目のセーブ王に輝くなど、ブルペンを支えている。それだけではない。選手会長としても3年目を迎えた。1月にはチームの若手らを引き連れて、石垣島で自主トレも行う。まさに、大黒柱である。

 昨年はオリックスとシーズン終盤までし烈な優勝争いを繰り広げながら、2年連続2位に終わった。「悔しい思いをしたけど、みんながいい経験をできた。この経験を生かして、リーグ優勝に届くようにしたい」と、ここまで何度もリーダーとしての決意を口にしてきた。

 今季はコロナ禍以前と同じように、延長12回まで行う。「一昨年が10回、昨年が9回。投手は急にいくぞといわれる機会も多くなるし、いろんなイレギュラーなことがある」と、どんな場面にでも対応できるような心の準備も整えてきた。

 個人的な記録に興味を示さないが「最低でも、30セーブはクリアしたい」というノルマはある。チームは開幕5試合で1勝4敗だったが、すぐさま巻き返しに成功。接戦を制するためには、やはり益田の存在が必要不可欠だ。

写真=BBM;
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