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ヤクルト・サンタナ 痛過ぎる長期離脱/“春の誤算”喜怒哀楽

 


 大きな痛手だ。開幕から「五番・右翼」として出場を続けてきたサンタナが、いない。4月6日の中日戦(神宮)の5回守備からベンチに下がり、翌7日に下半身のコンディション不良のため出場選手登録を外れた。同14日に再検査のため米国に帰国、26日に左半月板のクリーニング手術を行ったことが発表されたばかりだ。

「(状態が)思った以上に良くなくて、抹消することになりました。全てでチームでトップの数字を残している選手なので、非常に痛い」

 抹消を決断した後の高津臣吾監督の悲痛な言葉だ。それもそのはず。同6日時点で10試合に出場しリーグ4位の打率.343、ともに同トップの4本塁打と10打点を記録。3月25日の開幕戦(対阪神、京セラドーム)では、9回に決勝の中越え2ランを放つなど1試合2本塁打で大逆転勝利に導いた。今季も若き四番・村上宗隆の後を打つ重要な五番打者として開幕から好調を維持していただけに、長期離脱は誤算というしかない。

 1年目の昨季はシーズン終盤に調子を上向かせ、五番に定着した。116試合で打率.290、19本塁打、62打点の成績を残すと、日本シリーズでは第3、4戦で2試合連続アーチをかけるなど20年ぶりの日本一に大きく貢献。今季に向けて「100打点で打率も3割以上。ホームランも30本以上打てれば、自分にとってはいいシーズンだと思う」と高い目標を掲げていただけに、サンタナ自身も悔しいはずだ。

 ただ、下ばかり向いていられない。不測の事態をチーム一丸で乗り切った先に、球団初となる二年連続日本一の栄光が近づく。

写真=BBM
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