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オリックス・近藤大亮 苦難を乗り越えた先のお立ち台「景色を知らないんで、絶対、立ってみたいんです」/中継ぎ投手の戦い

 


 気迫の投球が帰ってきた。近藤大亮が4月24日に支配下選手登録され、背番号20に戻った。近藤は2020年9月10日に右ヒジ内側側副靱帯再建術を受け、同年オフに育成契約へ。懸命なリハビリ生活を送ってきた。

 4月28日の日本ハム戦(東京ドーム)で復帰登板を果たすと、4月30日のロッテ戦(京セラドーム)の8回に登板し、19年8月31日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、973日ぶりの白星を手にした。

 思い描いた景色を堪能した。人生初のお立ち台で、背番号20が無数のフラッシュライトを浴びる。リハビリ期間に見い出した、唯一の光だった。昨季、悲願Vの瞬間は背番号3ケタ。リハビリ組で、ユニフォームを着る日も少なかった。

「僕も、あの場に居たいなぁと。人生で一番しんどい時期でした。でも、現実は変わらない」

 大阪・舞洲に通勤するマイカーの中で、右ヒジに激痛が走る。風呂ではシャンプーを思うように流せない。我慢のリハビリ生活を支えてくれたのは愛妻と長男、生まれたばかりの長女だった。

 投手でありながら、ボールが投げられない日々にも「手術を受けるという選択に後悔はない」。ひたすら体を鍛える自分との戦い。練習は孤独で「ここを乗り越えたら、みんなと野球ができる」と言い聞かせた。

 球団は期待を込めて、背番号20を空けていた。

「お立ち台の景色を知らないんで、絶対、立ってみたいんです」

 17年から3年連続50試合以上に登板してきたタフネス右腕が、闘魂を込め、自力で辿り着いた。

写真=BBM
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