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ヤクルト・山田哲人 昨夏以上の輝きを/夏男の季節

 


 夏本番が近づいてきた。暑さが増してくれば、山田哲人の季節だ。今季は7月17日時点で79試合に出場し打率.253、15本塁打、50打点。本来の力を考えればまだ本調子とは言えないが、得意の季節で一気に調子を上向かせる。

 夏に無類の強さを発揮する。通算6度月間MVPに輝いたが、2014年8月度、15年7月、8月、9月度、16年6月度、18年7月度といずれもが暑さが増す季節だ。さらに、昨夏の東京五輪では日本代表「侍ジャパン」のメンバーとして悲願の金メダル獲得に貢献。全5試合で一番に座り、20打数7安打(打率.350)、1本塁打、7打点と活躍し、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)による東京五輪野球競技の最優秀選手(MVP)に選出された。
 
主将2年目の今季も、さまざまなところでチームを引っ張る。打線の中軸としてはもちろんだが、若手や投手陣ともコミュニケーションをとり、助言を送っている。山田自身は「僕は何もしていないです。自由にやっていますし、本当に主将なのかなという感じですね」と口にするが、背番号1を中心としたチームは強固な結束で快進撃を続けている。

 交流戦では全6球団に勝ち越してセ・リーグ初の完全優勝。山田も「ベンチ内からもすごく声も出ていて本当にいい雰囲気の中、強いチームだなって感じます」と実感していた。さらに、優勝へのマジックナンバーが消灯したものの、2位には10ゲーム以上を離して首位に立っている。

チームは7月8日から15日にかけて29人が新型コロナウイルスに感染し、山田自身も9日に感染。夏を迎えペナントレースも後半戦に差し掛かる中、連覇を狙う燕軍団の先頭に山田が再び立つ日を待つ。

写真=BBM
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