9月17日のロッテ戦[札幌ドーム]、上川畑の左前打で6度目のサヨナラ勝利を挙げた
3年ぶりに札幌ドームが超満員となった9月17日のロッテ戦。
新庄剛志監督は試合後に開口一番で「いやぁ今年一番のゲームを見せられて本当にうれしい」と笑った。コロナ禍が襲う前の2019年以来となる大観衆を前に二転三転したハラハラドキドキの試合展開。最後はルーキー・
上川畑大悟がサヨナラ打を放って今季6度目のサヨナラ勝利を挙げた。
逆境をはね返す力強い戦いぶりだった。2点リードの8回に4点を奪われて逆転されたが、「4点取られた時点で誰も(ファンは)帰らない」(新庄監督)。再逆転を信じるファンの力は、すぐに形となって表れた。8回二死から清宮が安打で出塁すると、続く
アルカンタラが同点14号2ラン。すぐに試合は振り出しに戻った。
そして、9回。新庄監督は「僕は石井(
石井一成)君に拍手を送りたいですね」と、振り返ったように一死一、二塁、カウント3-1からエンドランで二ゴロを放ち、走者を進めると、最後は上川畑が遊撃手の頭を越えて左前に運ぶサヨナラ打。久しぶりに札幌ドーム全体が1つとなる、大きな歓喜がうずまいた。
ファンの力を、あらためて実感した試合だった。新庄監督も「これだけの超満員の中、1回は逆転されましたけど、選手たちは何とか追いつこうという目をしていた。いい試合を見せたいという気持ちが伝わって、こういう結果になった。今日来てくれたファンの力は、ものすごいものがある」と、言った。「ファンは宝物」というスローガンで戦った今季のベストゲームとなった。
写真=BBM