
足のスペシャリストとしてベテランの味を見せる
中島卓也がプロ野球史上79人目の節目に迫っている。昨年11月に行われた契約更改では「今年(2022年シーズンは)やっぱり、あと2個走りたかった。節目なので。そういう表彰とかないですけど」と話していたように、狙っている記録は盗塁。あと2盗塁で通算200盗塁に到達する。順調なら今季開幕早々にも、達成可能だ。
プロ5年目の13年から20年まで8シーズン連続で2ケタ盗塁をマーク。15年シーズンには34盗塁で初タイトルとなる盗塁王に輝いた。67試合と出場機会を減らした21年は7盗塁にとどまったが、昨季は68試合出場ながら17盗塁を記録。足の速さはもちろん、思い切りの良さ、盗塁技術の巧みさなどの健在ぶりを示し、
新庄剛志監督からも足のスペシャリストとして重宝された。
200という数字も節目だが、中島にとって大きな節目となりそうなのが「203」という数字だ。「それは超えたい」と見据えているのは、現在は球団スペシャルアドバイザーを務める
田中賢介氏の通算203盗塁超え。自身と同じ福岡出身の大先輩とはオフも合同自主トレを行うなど、公私に渡って慕ってきた。
プロの世界の道しるべとして背中を追ってきた「師匠」でもある田中氏超えを果たすには、あと4盗塁。今オフは瞬発系のトレーニングに力を入れながら、「(昨季は)体脂肪が落ちて動きが良かった。23年も体脂肪は増やさず、筋肉や体重もそんなに変わらずいきたい」。1月に32歳となったが、走れる体を仕上げて節目も軽々と走り抜ける。
写真=BBM